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について、繰り返し練習する。
以上、直線飛行中の3舵は、機体ごとに、舵の利きが異なるので、それを身につけることがたいせつである。たとえば昇降舵は補助翼に比べて舵の利きは敏感で、軽く操作できる。
補助翼は舵が利かない。早目に小さく操作すればよいのに、機体のゆっくりした動きに応じて、大きくゆっくりと操作すると、舵の使いすぎとなり、時間的におくれて舵が利いてくるので、かえって機体を大きく動揺させてしまう。
3舵のうち、昇降舵は舵がよく利き、敏感である。細かく小さく操作するように注意する。
方向舵の利きは、一般的には、前記両者の中間になるが、スパンが長くなるにしたがって鈍感となる。
舵の重さは。補助翼がいちばん重く、昇降舵はもっとも軽い。また、速度が高速になるにしたがって重くなり、失速のときには急に軽くなる。経験を重ねるにつれて。舵の重みで自機の速度を判定できるようになる。特に、上昇風をとらえるような旋回飛行中の速度などは、昇降計等に全神経を集中してしまうので、手足に感ずるような舵の重みで判断できるようにならないと、上昇風を充分にはつかまえられない。
操作がおくれると、慣性が大きくなり、それを止めるため、大きい力が必要となる。したがって、舵を大きく操舵しなければならない。慣性力とは、2−13図のようなもので、回転(動き)の方向に異なってくる。
2−13図の動きは、重心を中心とするまわりの質量とその距離に関係する。方向舵による修正の方向と、補助翼による修正の方向は、慣性力は大である。昇降舵による修正の方向は、慣性力が小さいの

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